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名古屋の審美歯科

イーマックス e-max セラミック

診療案内
Diagnosis and treatment guide

イーマックスとは

イーマックス e-max は、Ivoclar Vivadent 株式会社のから提供され、天然歯に近い摩耗強度を持ち(金属のように硬いと対合歯をすり減らします。)、最適なシェード、半透明性や明度を兼ね備えている セラミック(ニケイ酸リチウムガラスセラミックス)です。
イーマックスは周囲の色を反映しやすく、馴染みやすいため、部分的な詰めもの(インレー)や調和を重要視するオールセラミッククラウンなどに用いられます。
歯列に比較的天然歯が多くあり、それらの色調に近づけたい場合がお勧めです。

e.maxの特徴

  • 1. 腐食の起こらない安定した素材なので、長期に渡り審美性が保てます。金属イオンの流失による 変色もありません。
  • 2. 表面がガラスセラミックスである為に滑らかで、生体親和性が非常に高く、歯石や、 プラーク(歯垢)がつきにくくなります。
  • 3. 金属アレルギーの心配もありません。Ivoclar Vivadent社から発売されているオールセラミック で、二ケイ酸リチウムという素材からできています。
  • 4. 製作方法は、ステイン(単一素材に色付け)、カットバック(エナメル部のポーセレン築盛)、 レアリング(デンティン、エナメル部のポーセレン築盛)などのテクニックがあります。 ステイニング法は、インレーやアンレー、ラミネートベニアなどに適しています。 レアリング法は、何層も様々な色調のポーセレンを築盛して製作するため、 自然感・審美性に非常に優れます。
  • 5. e.max プレスは高強度( 400Mpaの高い曲げ強度持っている )でありながら、 天然歯に近い摩耗性を持っているので、天然歯に優しい素材と言えます。
  • 6. インレー、クラウン、ベニア、第二小臼歯までの3本ブリッジと適応範囲が広い。 高い透過性のため、自分の歯のような色を出しやすいのですが、一方、周囲の色を拾いやすく、金属や変色した歯の色を反映してしまうこともあります。
  • 7. 歯質とは接着性レジンセメントによる接着を行うので、辺縁封鎖性が高く、色調性に有利です。歯科用レジンセメントは、高い接着性があり、歯面処理をした歯質、金属、ポーセレン、コンポジットレジンの修復材料と化学的に接着します。
イーマックスによるオールセラミッククラウン
どの歯が被せてある?
矢印の歯が、「イーマックスによるオールセラミッククラウン」です。周囲の色を反映しやすいという特徴がある為に自然な感じに仕上がります。
仕上げ磨きは、フィニッシャー、ポリッシャー、ダイヤモンド粒子を含んだポリッシングペーストの順に行います。
この操作により天然歯とそっくりにする事ができます。

適応症と禁忌症

生活歯でなるべく健全歯質は残したい、透明感を出してきれいに被覆したいような場合に適応です。
透明性が高く色を合わせやすいため、直接見えるところ、前歯などに向いています。
インレー、ラミネートべニアクラウン、前歯・臼歯クラウン、3本ブリッジ(大臼歯を除く)、インプラント上部構造です。ただし、連結は不可です。
歯ぎしりや食いしばりなどの過度な力のかかる部位には適応外です。また、歯周炎による出血が見られるような部位ではその治療を済ませた後に修復します。
歯ぎしりがあったり、大臼歯のブリッジなどの強い咬み合わせが加わるケースは禁忌です。
残存歯質が極端に少ない、クリアランスが少ない支台歯にも適応できません。

セラミック e.max は、こんな方にお勧めします

  • ・ 自然な感じの白い美しい歯にしたい。
  • ・ 強度が強くて耐久性にも優れた白い歯にしたい。
  • ・ 保険の銀歯を白く目立たないものにしたい。
  • ・ ホワイトニングだけでは歯が白くならない。
  • ・ 歯ぐきの境い目が黒ずんできた。
  • ・ 歯が欠けたり割れたりしてきた。
  • ・ 歯の形が悪かったり、色を修正したい。
  • ・ 何度も何か所も詰め物をして歯の表面が整わず、汚くなってきた。
  • ・ プラークや汚れが付きにくい被せものにしたい。
e.maxは、内部や周囲の色を反映するので、調和しやすい修復物です。

インゴットの種類

インゴットとは、オールセラミックをプレスして作成する材料のことです。
プレスリングを所定の圧力で押し上げ、ファーネス内天井部のセラミックプレートとプランジャーが接することで軟化したセラミックスが圧入されていく仕組みになっています。
6種類のインゴット(二ケイ酸リチウム結晶からなるガラスセラミックス)があります。
歯科技工所では、ファーネス(ミニ溶鉱炉のような機械)でガラス セラミックスインゴットをプレスして
セラミックの修復物(インレー、クラウン)が製作されます。
  • (1) HTハイトランスルーセンシー(高透明度)(小さいインー等の修復物に用い周辺の歯質と高く調和する) 高い透明度により、ステイニングテクニックに適しています。
  • (2) LTロートランス(低透明度)(ステイニングやカットパックテクニックにおける修復物の製作)
  • (3)  MTミディアムトランスルーセンシー (HTとMTの中間程度の透明度) (ステイニングやカットバックテクニックにより、HTより明度が高く、 LTより透明度が高い修復物を制作できる)
  • (4) MOミディアムオペーク(中不透明度)(若干変色した支台歯) レイヤリングテクニックに適しています
  • (5) HOハイオペーク(高不透明度)色(変色の強い支台歯やメタルもカバー)を使い分けます。
  • (6) Multiマルチインゴットは色調に自然なグラデーションが付けられます。 IPS e.max プレス Multi は、インゴット自体が歯頚部から切縁部まで天然歯のように 自然なグラデーションを持つセラミックスです。前歯や臼歯のクラウン、べニアだけでなく、 インプラントの上部構造(1ピースタイプのクラウン)に応用できます。
e-maxは、最適なシェード、半透明性や明度を兼ね備えています。
天然歯がきれいな場合、透明性の高いものを用いると合わせやすくなります。

シェイドテーキング (色合わせ)

シェードテイキング(色あわせ) は、自然光に近い5500Kケルビンの光で行います。
日中北向きの窓からの太陽光と同じ光線です。
歯の先(切端)と根元(歯頸部)、歯の表面と深部では色が異なり、色素沈着が生じている場合もあります。
明度、彩度、色相の各要素を順番に見て色合わせをします。
「VITA 3D-マスター シェード」では、
  • 1. 0〜5の6段階の明るさから明度を決定
  • 2. 彩度(彩度の高い3M1から低い3M3)を決定
  • 3. Mは中間色相、Lは黄色がかった色相、Rは赤みがかった色相
色調の微調整には、写真撮影を利用しています。色調の難しい場合には、テクニッシャン立会いのもと
歯の表面の乾燥を避けて慎重に天然歯の色に近づけて、審美的に良好なものに仕上げます。
ホワイトニングが施された口腔のシェードは、ブリーチ色(W0,1,2,3)で合わせます。
e.maxは、支台歯の色にも影響を受けやすいので、メタルコアーなどを採用した場合には、オペークなどの対策を講じます。

e.max の形成

  • ・ マージン部の形成は内縁に丸みを持たせたショルダーまたは、ディープシャンファーに形成する。
  • ・ フェザーエッジにしない。
  • ・ マージン部は咬合接触部を避ける。
  • ・ マージン部は、深い歯肉縁下に設定しない。
  • ・ 隣接面歯質は、100°〜120°で形成する。
  • ・ 裂溝部の深さ及び幅、また咬合面はそれぞれ1.0mm以上の厚みを設ける。
  • ・ 残存歯質が 0.5mm 以下の場合や虫歯が広範囲の場合には、パーシャルクラウンを選択する。
  • ・ 鋭縁や鋭角を作らない。
  • ・ IPS e.max キャドの場合、ミリングバーの直径を考慮し、支台歯の幅径は1.0mm以上が好ましい。 特に前歯部の形成で注意が必要です。
  • ・ ベニアの形成は、出来るだけエナメル質に留める。
  • ・ 装着には、接着性レジンセメントを用いる。
※従来型の合着セメントと比較して、唾液溶解性が少なく、耐水性および辺縁封鎖性が向上しています。