歯並びが悪ければ、十分な歯磨きがしにくいため、むし歯や歯周病になりやすくなります。
さらに、ものを噛む能力の低下、発音障害、咬合異常、前歯前突などの歯牙破折リスク、 顎関節症のリスクやアゴの発育障害など様々な悪影響を受ける可能性があります。
それは、肉体的にも精神的にも大きな負担となります。
矯正歯科は、歯の正常な咀嚼(そしゃく)機能や口腔機能を取り戻し、健康な身体と心をつくるための歯科治療です。
また、口腔はコミニュケーションツールとしての役割も果たします。美しい歯並びであれば他人に清潔な印象を与えます。
最近では矯正装置にバリエーションが増えてきたため、子供、大人、高齢者といった世代を問わず、矯正治療を希望される方が多くなりました。
審美ブラケット装置やインビザライン矯正システムなどの審美的な装置が人気です。
コンドウ歯科ではあなたに最善・最良の治療方法を考え、ご提案させていただきます。
ミニ インプラント(インプラントアンカー TAD temporary anchorage devices)を矯正治療に使う事で確かな固定源の確保ができ、治療の幅が大きく広がります。治療期間の短縮が図れます。歯科矯正用アンカースクリュー、インプラント矯正と言われるものです。
黄色の矢印部分にインプラント矯正装置が入っています。
奥歯は動かさずに前歯だけを奥へ引っ張る事が可能です。
設置は局所麻酔で5分程度ででき、除去もネジを回転するだけで容易に済みます。
固定源としていた歯の移動がなく、従来の方法では難しかった方向への三次元的歯牙移動が可能となりました。
クリンパブルフックにパワーチェーンを掛け、インプラントアンカーから牽引する(歯体移動、傾斜移動)矯正治療方法もあります。
「インビザライン」というマウスピースを使った矯正治療は、審美的で目立ちません。取り外しが可能で、簡単に歯のお手入れができるため、お口を健康な状態に保つことができます。現在インビザラインは、小児の混合歯列期から大人まで、様々な不正咬合の矯正治療に用いられています。
ワイヤーを使わず、目立たない矯正がしたい方にお勧めです。
・反対咬合(受け口)では、3級ゴムというエラスティック ゴムをかけて治療します。(上顎前突(出っ歯)では2級ゴムで、かけ方が逆、遠心移動時にゴムかけをします。)
上下のアゴに掛ける顎間ゴム以外に、単独歯をマウスピースにフィットさせるために使うゴム掛けもあります。
・叢生(デコボコの歯並び)を矯正治療するためにスペースを確保する方法は、IPR(歯間エナメル質の僅かな削減)、前歯の唇側傾斜・臼歯部歯列拡張、遠心移動および抜歯などがあります。
※ 叢生(そうせい)とは、デコボコの歯並びのことで、歯牙の間隔が近すぎたり、重複やさまざまな方向のずれなど、歯牙位置の異常を伴う状態を指します。
混合歯列期(前歯と六歳臼歯のみ永久歯になっている8〜10歳ころの時期)に始める矯正治療を「第1期治療」といいます。
成長が活発な時期に上下のアゴの大きさを調整し、上下間のアゴのズレを整え、正常なアゴの発育ラインに乗せることが目標です。成長を利用するというのはこの時期でないとできない治療です。
永久歯列期(全てが永久歯に生えかわった時期)からおこなう矯正治療を「第2期治療」(通常はブラケットとワイヤーを付ける)といいます。成人矯正のことです。
子供の矯正治療と、大人の矯正治療の大きな違いは「アゴの骨の成長があるかないか」です。もちろん、矯正治療に成長を利用した方が有利になることが多いことは確かです。大人の場合、スペースを確保する選択肢が限られてしまいます。小児の矯正治療は特殊な治療(筋機能訓練・咬合誘導など)も多く、成長を予測しつつ治療を進めていきます。
また、習癖(頬杖、口呼吸、指しゃぶりなど)は、歯並びに影響を与えます。
ムーシールドなどの筋機能療法MFTでは、マウスピースを装着し口の周りの筋肉と舌を鍛えることで正しい歯列へ導きます。
小児から治療を開始すると、アゴの成長をある程度コントロールできるので、見た目が自然で良い治療結果が得られやすく、第2期治療が簡単または行う必要がなくなる場合があります。また、早期に不正咬合の原因を取り除くことで、より強い不正咬合を予防でき、抜歯矯正を回避する可能性が高くなります。
インビザラインファースト(成長過程にある子供のマウスピース矯正)の方法では、「アゴの大きさを広げる」、「歯をきれいに並べる」を同時に行います。
リンガルアーチ、クワドヘリックス(側方拡大装置)、ヘッドギア、ムーシールドなどの矯正装置が比較的多く、適切なものを選択して使用します。
Hellmanの歯齢(しれい) dental age
歯の萌出状態によりヒトの成長段階を分類したものです。その状況を見極めて矯正治療の方針や治療時期の判断を行っていきます。
小児の歯列および咬合の発育段階の評価においては、Hellmanの咬合発育段階(大きくI〜Vまでの5段階)が広く用いられています。
A (attained) C (commenced) B(between A and C)
I A:乳歯未萌出期、 I C:乳歯萌出開始期 、 Ⅱ A:乳歯萌出完了期 、
Ⅱ C:第一大臼歯、前歯萌出開始期、Ⅲ A:第一大臼歯・前歯萌出完了期 、
Ⅲ B:側方歯群交換期 、 Ⅲ C:第二大臼歯萌出開始期、IV A:第二大臼歯萌出完了期 、
IV C:第三大臼歯萌出開始期 、 V A:第三大臼歯萌出完了期
咬合発育の評価に重要な側方歯群交換期を、第一大臼歯・前歯萌出完了期(Ⅲ A)と第二大臼歯萌出開始期(Ⅲ C)の間としてⅢ B(between)としています。
歯列矯正をしないまま大人になったり、歯並びを治したいけど矯正装置が目立つのが嫌で治療に踏み切れないという方の相談をよく耳にします。
審美性に優れた装置の発展、歯並びや口元の審美性への関心の高まりから、大人の方で矯正治療を受ける方がしだいに増えて、現在では当たり前とも言えるほどになっています。
歯並びを整えることにより歯磨きがしやすくなり、虫歯や歯周病になる確率を下げることが出ます。
一方、成人矯正においては、すでに歯周病に罹患している場合、矯正治療により歯牙や歯槽骨を喪失する危険性が常にあるので注意が必要です。歯肉退縮や骨吸収が存在する場合、どの程度の病変なら矯正治療可能か、可能性と限界を見極める必要があります。また、多くの修復歯があったり、歯が欠損しているケースもあります。そのため、機能的な咬合の構築が必要な場合もあります。
年齢的には、50歳、60歳、それ以上であってもお口の中の骨と歯がしっかりしていれば矯正治療は可能です。
■ 歯周病の治療をしてから矯正治療をします。
歯周炎が存在して付着の喪失や骨吸収が既に始まっている場合には、矯正力や咬合力が複合的に関与して骨吸収を促進してしまう可能性があります。その結果、歯周ポケットの深部への進行、骨吸収の進行、動揺度の増加などが目立ってきます。その予防のためには、矯正に取り掛かる前、治療期間中、矯正後を通じて、歯周病治療と管理が必要となります。
矯正治療が行われた際には、清掃しやすい口腔環境が得られ、歯周病の改善も望めます。
かぶせる前に歯列矯正をすれば、さらに理想的な口元に♪
修復前の術前矯正のひと手間により、満足度アップ !
歯周病のため歯が脱落して、歯並びも悪くなりました。
歯石取りなど歯周病の治療後に矯正歯科治療をします。歯並びを整えてこの隙間を埋めます。
白や透明色で出来た審美プラケットは、金属ブラケットと同様に多くの種類の不正咬合に対応できるポピュラーな治療方法です。
審美ブラケットにより目立たずに治療できます。
写真は、InVu(インビュー)という目立たないクリアタイプのセラミックブラケットが装着されています。
審美的な矯正装置で、歯によく馴染んでいます。